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作成:2005.10.20

Hawaii ブライダル視察報告

MC 恋塚 太世葉

URLhttp://www.h5.dion.ne.jp/~peewee 

E-mailpeewee@k6.dion.ne.jp

 

日本の年間婚姻数は70万組、そして海外ウェディングはそのうちの1015%というデータがある。

つまり10万組は海外ウェディングであり、またその中でもハワイは人気No1である。ハワイのいいところは外国人でも挙式を挙げさせてくれる環境(教会の充実)とそして開放感ある南の島でありながら日本文化が色濃く反映していること、また日本語が通じるお店も多いことから親族、親戚、友人など同行しても誰もが何かしら楽しめる環境もある。

9/18-25の期間8日間の日程でハワイを訪れた。今回で私のハワイへの渡航は15回目を数えるが、前回の20045月、そして今回と2回に渡りブライダルに関する取材を行った。海外ウェディング人気No.1、新婚旅行人気No.1であるハワイのウェディング情報は是非押さえておきたいと思う。

ハワイは州政府のあるオワフ島のほか、ハワイ島、マウイ島、カホオラヴェ島、ラナイ島、モロカイ島、カウアイ島、ニイハウ島の8つの島から構成され1795年におなじみのハワイ島出身のカメハメハ大王がこれら諸島を統一しハワイ王朝が始まった。ハワイ島の王様が統一したからハワイ!という名前になったのであって、もし、オワフ島の王様が統一していれば、ハワイではなくオワフという名前になっていたわけである。その後たくさんの外国の文化を取り入れ80年に渡る王政の後、ハワイはアメリカ合衆国に統合された。

そのハワイでのアメリカとしてのウェディング、また日本人が利用する海外ウェディング 両方の観点から以下の順番にて解説する。貴殿の今後のビジネスの参考になれば幸いである。

1.ハワイの宗教

2.米国のウェディングとハワイのウェディング

3.ハワイアンウェディング

4.ハワイのホテルウェディング

5.教会の見学

以上

恋塚太世葉(こひづかたせは) 

l         ブライダルMC

l         全日本ブライダルMCアライアンス 会長

l         全米ブライダルコンサルタント協会 認定 プロフェッショナルウェディングヴェンダー

l         Weddings Beautiful Worldwide 認定 ウェディングスペシャリスト

著書:ブライダル司会ハンドブック(杉並けやき出版)

ブライダル博士のハンドブック(杉並けやき出版)

        



 

1.        ハワイの宗教

ハワイには元々宗教がなかった。あるとしてもみんなを照らし不安を取り除いてくれる太陽に感謝する事や、Tiki(マカダミアンナッツチョコレートの箱に書かれている木彫りの神様)という神々へ願いことをする程度(日本で言えば竈の神さまとか、福の神などという類かもしれない)であり、信仰するというレベルではなかった。1800年代前半、ハワイにはキリスト教宣教師が上陸、カメハメハ2世もキリスト教を推し、ハワイの民族はキリスト教を中心に信仰することとなるため、欧米のキリスト教文化とほぼ同等と考えて良い。もちろんほかに外部から入ってきたものとして儒教、仏教、神道なども根付いている。

 

2.        米国のウェディングとハワイのウェディング

米国のウェディングの仕組みと制度だが、米国では年間250万組の挙式が行われ、宗教宗派は200を超えると言われている。宗教に根ざした国民性であるからこそ、両家の宗教のぶつかり合いなども発生し、宗教婚:民事婚の割合は7:3と言われている。

米国の挙式では資格を持った司式者が必要となり、その資格は州ごとにそれぞれ条例で規定されている。宗教婚の場合は各々の宗教宗派の聖職者やその資格を持つ者、民事婚では判事や、弁護士、州公認のミニスターという具合である。

ハワイ州では、教会や聖堂に所属する聖職者や、ハワイ州が認めたウェディングパフォーマーと呼ばれるミニスター(司式者)が、これを行うことが出来る。ハワイ州で、ウェディングパフォーマーになるためには・・・・・・・・。

米国厚生省が承認した特定宗教法人のなかの、キリスト教ならば150以上ある教派いずれかの教皇に、新約聖書コロサイ人への手紙第312節から14節(愛の章、または、結婚の章)の内容を把握し、聖書の教えに基づき、ウェディングパフォーマンスができるということを証明する書類を書いてもらう。次に地元の権力者達からも推薦状を書いてもらい、警察署発行の犯罪履歴証明書を添えて牧師申請書を州に提出する。州は、実際にサインした各関係者に確認を取った上でミニスターの資格を発行する。

また、リーガルウェディングといい、結婚する二人はハワイの各郡の保険局に申請することにより、公式の結婚証明書を発行してもらうことができる。申請時には面談があり、国籍と現在未婚なのかなどの尋問がある。発行手数料の支払いや申込みは現地のプロデュース会社がお手伝いしてくれる。

これらの情報を含め今回マウイ島では、現役ウェディングパフォーマーのサニーカミヤさん(マウイ在住の日本人)から上記を含めあらゆる情報を頂くことが出来た。カミヤさんとは今後も継続して情報交換をさせて頂く予定である。

 

サニーカミヤさんのホームページ http://mauinotatsujin.com/

サニーカミヤさんにはこの場を使い御礼を申し上げます。ありがとうございました。

 

3.        ハワイアンウェディング

ハワイアンウェディングというと、米国の第一宗教であるキリスト教式の結婚式が多くこれにハワイのエッセンスを加えたハワイ風教会式というのがトラディッショナルである。

ハワイアンウェディングの伝統的衣装だが、新婦はホロクと言われる白の正装ムームー(ウェディングドレスに相当)、新郎は白のアロハシャツに同じく白のスラックスそして腰にはサッシュベルトという布を巻き緑の葉で作られたマイリレイと呼ばれるレイを首から掛ける。

そして進行としてはキリスト教挙式+レイの交換なる儀式がある。ハワイでおなじみの首に掛けるレイだが、このレイは愛を表す。レイを贈るというのは愛情の印を贈るということである。ハワイでは結婚式に限らず、誕生日、入学式、出産や就職祝いなどあらゆる場面でレイを贈る。レイには2種類あり、花など生のものを使うものと、貝殻、ククイの実などを使った保存に支障をのないものとがある。

@女性の礼装のホロク。レイは葉で作られたマイリレイ。

A男性の礼装。白のシャツに白のスラックス、腰にサッシュベルト。

B新郎がしているレイが正装のマイリレイ。

 

4.        ハワイのホテルウェディング

各ホテルにはウェディングのパッケージプランがある。新郎新婦が直接申し込むのではなく、現地のウェディングプロデュース会社が新郎新婦の要望を代行して、利用申し込みを行うのが一般的である。

 

・ハイアットリージェンシーマウイ

    ホテルのケータリングサービスオフィスを訪問、Wedding/Caterring ManagerLaura Amerioさんという方に話を伺った。ホテル内にはチャペル、ガーデン等式場は4箇所ある。日本からのウェディングのお客さまはほとんどがJTBかワタベ経由であるとのこと。

また会場、人数によってパッケージプランも用意されたおり説明を聞いた。ホテルとして提供している挙式、ケーキ、乾杯のシャンパン程度のパックプランでなんと一声50万円だが、帰国後調べてみたところJTB等のエージェントに頼んだ場合は、25万円ぐらいである。もちろん内容は異なるのであろう。

 

@ハイアットリージェンシーマウイ内のLokahiチャペル。

A正面のステンドグラスは滝の絵。宗教色なし。

Bホテル内のWeddingのショーケース。

 


 

ハイアットリージェンシーマウイの「United in love」という名前のパッケージプランの内容。

価格は$4,895-1ドル110円換算であれば54万円)

 

 

− United in love −

 

Use of air conditioned Lokahi Chapel for 90 minutes

ホテル内にあるLokahiチャペルの90分の利用料

 

Rehearsal appointment in chapel for 30 minutes

30分のリハーサルウェディング

 

Non denominational minister

無宗派の司式者

 

Solo musician(your choice)-baby grand piano in chapel for use

ピアノ奏者&チャペル内のミニグランドピアノ利用料金

 

9”wedding cake with fresh flower decoration

9インチ(直径約23cm)のウェディングケーキ

 

One bottle of “Veuve Clicquot” champagne

乾杯用バーバクリコブランドシャンペン1

 

Medium hand tied bridal bouquet

ブーケ

 

Coordinating Boutonniere

ブートニア

 

Use of altar flower arrangement

会場内フラワーアレンジメント

 

Floral decor for 10 aisle chairs

ピューエンズ(挙式会場の列席者席バージンロード側の椅子に付ける花)10席分

 

White aisle runner

白のバージンロード

 

Wedding certificate

結婚証明書(ハワイ州マウイ郡発行のもの)

 

          

 

ハイアットリージェンシーホテルの婚礼資料を1セット頂いて来ました。

希望者はご相談ください。コピーを差し上げます。

 


・シェラトンモアナサーフライダーホテル

    オワフ島のワイキキは日本人人気No1のエリアである。ハネムーン、そして挙式カップルが泊まるようなホテルというとシェラトンモアナサーフライダー、ロイヤルハワイアン、ハイアットリージェンシーなどが代表的だが、100年の歴史をもつハワイの貴婦人の通称で知られる人気No.1のモアナサーフライダーを見て見るとロビーにいれば、1時間に1組の割合で、すべて日本人だが、ウェディングドレスの花嫁さんを見ることが出来る。教会に出かけるパターンであったり、ホテルのガーデン内の式場やバニアンベランダ内の特設のチャペルなどに向かったりである。そのままロビーで観察をしていたが、新郎新婦に付き添うウェディングプランナー達は皆格好(制服)が違っていた。つまりホテルは場所を貸すだけであり、それを使いに新郎新婦を連れたプロデュース会社がやってくるということである。

@シェラトンモアナサーフライダーホテルのロビーにて。

A列席者もアロハやムームーのようだ。

Bエントランス。教会へ出かける新郎新婦。右はプランナーさん。

Cホテル内、バニアンベランダ特設式場にて。右はプランナーさん。

D列席者はアロハシャツで参列。

E右には演奏者としてウクレレ奏者も見える。

H中庭の特設式場。奥にはダイヤモンドヘッドが見える。

Iリハーサル中。右手にはケーキも運ばれてきた。

Jケーキをアップで一枚。

K新郎も新婦もリハーサル中。一番左はプランナーさん。

Lリハーサルだからか?牧師はサングラスをしていた。

M新婦父はアロハシャツを着ていた。

 

 

・ロイヤルハワイアンホテル

ハワイのピンクパレスという通称で親しまれこちらも100年の歴史をもつシェラトン系列の由緒あるホテル。テラスでウェディングが行われていた。

@ロイヤルハワイアンホテルのテラスにて。

Aリハーサル中。左にいるのがプランナーさん。

B挙式開始。

 

補足:

これらホテルに派遣される牧師は皆、教会を持たない州の認定資格をもつウェディングパフォーマーである。


 

5.        教会の見学

ハワイは教会が非常に充実している。数が多いというのと日本人を始めとする外国人の挙式を受け入れてくれる体制が出来ている。以下4つの教会を紹介する。

 

     マウイ島 ホーリーイノセント教会(英国国教会)

教派はキリスト教英国国教会であり、場所はラハイナ地区。カメハメハ4世の依頼を受け、英国ビクトリア女王が贈った教会。チューブの前田亘輝とタレントの飯島直子が挙式をした場所としても人気が出たが変にメジャーになったためか、現在ではエージェントを通しての予約は出来なくなくなっている。

ハワイ版のマリア様+赤ちゃんイエスの絵が教会の正面に掲げられておりこの絵が有名でもある。ハワイではマリア様ではなく、ハワイアンマドンナと呼ばれている。

@ホーリーイノセント教会全景。

A左右の窓は開けられ開放感がある。

B十字架の後ろにはハワイアンマドンナの絵が掲げられている。

Cハワイアンマドンナのアップ写真。

D上座から下座を見た。中央に聖水の入ったお皿。

E聖水の入ったお皿。水面にやしの木を写してみた。

E補足:ローマカトリック、と英国国教会では教会堂への入退出時にクリスチャンがこの水を指につけ十字を切る。この行為は洗礼を思い起こすために行うものである。

写真の聖水上にあるプルメリアの花はもちろんハワイならではの演出。ハワイの花というとハイビスカスを思い浮かべてしまいがちだが、ハワイの州の花はプルメリアである。


 

・マウイ島 ユナイテット メソジスト教会(メソジスト系)

こちらもラハイナ地区にあるメソジスト系の教会。外からのみ見学をしたが、ピンクレディーのミーちゃんが挙式をしたところでもある。

@ユナイテットメソジスト教会全景。

Aステンドグラスにはやしの木が描かれている。

Bメソジストは英国国教会から分派したもの。

 

・オワフ島 セントアンドリュース大聖堂(プロテスタント教会)

観光で必ず訪れるカメハメハ大王像のすぐそばに位置する石造りの大きな教会。JTB等が企画するウェディングパックの対象の教会にもなっている。教会に付随する鐘楼(釣鐘を鳴らす塔)の中ではちょうど演奏の練習をしており見学させて頂いた。6つの鐘を各々、担当を決めて順番に紐を引き鳴らす。

本来時刻や行事のお知らせとして鳴らすものであるためやたらめったら練習をするわけにはいかない。そこで練習用にミニサイズのベルが発明された。これがいわゆるハンドベルである。

@セントアンドリュース大聖堂。左手の鐘楼の中にも入ってみた。

A本格的な石造りの教会である。きれいなバシリカ建築様式。

B祭壇。

Cこのステンドグラスはよく旅行会社のパンフレットでも登場する。

D鐘楼の中。ちょうど練習中だった。ひもの上にはベルがある。

E上の階のタワーベル。上向きに設置されている。

 


 

・オワフ島 セントアウグスチン教会(カトリック教会)

本格的なカトリック教会のため日本人の結婚式は行っていない(結婚式をするための教会ではない!)がとてもハワイらしい教会でもあるため紹介する。場所はワイキキホテルエリア、ハワイアンリージェントホテル隣で旅行客も気軽に立ち寄れる。モロカイ島出身のデミアン神父が熱心に信仰した末に開いた教会である。

特徴は外観、内側のつくり、ステンドグラスに至るまであらゆるところに三角形のデザインがとりいれられていたり、またたくさんのステンドグラスである。ハワイにやって来た宣教師の話などが描かれているためステンドグラスにやしの木やダイヤモンドヘッドなども描かれている。尚「ステンド」は腐食、着色したという意味。よって全く錆びない汚れないという言葉が「ステンレス」となる。

こちらの教会だが、昼間は開いているのでワイキキにお泊りの際は気軽に覗いてみることをお勧めする。

@セント・アウグスチン教会全景。

Aかなり大きな教会である。

Bマリアの祭壇はいかにもハワイ風である。

C教会後方のステンドグラス。やしの木が描かれている。

D1827年に宣教師がやって来た様子。上部にはダイヤモンドヘッド。

Bモロカイ島からやってきたデミアン神父の絵。

 

たくさんの方々の情報提供とご協力により、1つのレポートに纏め上げることが出来ました。関連の皆様へ感謝いたします。

ありがとうございました。  Thank you!  Mahalo!


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